幼児教育~児童教育において、「どのような教育形態をとるか」は非常に重要な問題です。
どの教育形態にも一長一短があり、どれが良い・悪いと言えるものではありません。
ここでは通信教育のメリットとデメリットについて解説していきます。
通信教育の5つのメリット
まずは、通信教育のメリットについてみていきましょう。
- 自分の好きなペースで進められる
- 学習習慣がつきやすくなる
- ほかの方法に比べて比較的安い
- 人見知りの子でも安心
- 外に行く必要がない
1つずつ解説していきます。
自分の好きなペースで進められる
子どもは、大人が思う以上に競争心が強いものです。
もちろんお友だちと一緒に進めていくことに喜びを見出せるお子さんもいますが
「周りのお友だちと自分を比べてしまう」
「周りの子に『できること』を自慢されると委縮してしまう」
というお子さんもいるでしょう。
特に保育園や幼稚園などに通うようになる時分には、このような違いを気にするお子さんも増えてきます。
通信教育ならばほかの子と比べることなく、自分の好きなペースで学習を進めていけます。
学習習慣がつきやすくなる
0歳や1歳くらいの子に確固たる学習習慣を身に着けさせるのは、あまり現実的ではありません。
ただ、年長くらいの子どもになるとある程度学習習慣が身についている子もいます。
そのため親御さんのなかには
「年長くらいから学習習慣を身に着けさせるために、3歳あたりから通信教育を始める」という人も多くいます。
これは「いつから幼児教育をするか」の答えのひとつであるといえるでしょう。
通信教育のなかには、机に向かう習慣をつけることを目的として作られたものもあります。
またこれらは、単純に「学習習慣をつけること」だけではなく、勉強に対する忌避感や机に向かうことは面倒であるという思い込みを持たせないようにするためにも有効です。
ほかの方法に比べて比較的安価である
通信教育は、教師の人件費を必要としません。
そのため比較的安価に取り組むことができます。
通信教育によっては「小学校に上がる前のお子さんの場合、費用は1000円以下」としているところもあります。
幼児教育でも、またそれ以降の教育でも、この「金額」は非常に重要な要素となってきます。
通信教育は「続けること」が前提となるもので
中学受験・高校受験・大学受験の夏季集中コースのように
「少しの期間だけ通えばよいもの」ではありません。
このためあまりにも金額的な負担が大きいと、続けることが難しくなります。
内容はもちろん費用もチェックし、無理なく続けられるかを確認してください。
人見知りの子でも安心
人見知りは、個人差が非常に大きいものです。
生後半年くらいから始まり、2歳程度まで続く子もいます。
またそれ以降も、お子さんの個人の性格として、人見知りの傾向が続く子もいるでしょう。
「内弁慶」という言葉がありますが、親御さんの前では活発な子でも、外に行くとほとんどおしゃべりができない……というケースもあります。
もちろん、「人見知りだからこそ、周りとふれあってほしい」と考えて塾に通わせることを選択するのも、悪い話ではありません。
緊張しきった状態で授業を受けてもなかなか頭に入ってきませんし、場合によっては勉強そのものに対してわるいイメージを抱くことにもなりかねません。
しかし、通信教育ならば、基本的には「先生」となるのはお父さんであり、お母さんです。
そのため人見知りの子でも警戒することなく、学習をしていけます。
またお子さんと親御さんのコミュニケーションタイム・コミュニケーションツールとして通信教育を使うこともできます。
小学校の高学年になってくると「勉強」としての性質が強くなりますが、低年齢(3歳程度まで)の場合は
- 「遊びの延長」
- 「楽しんで取り組めること」
を中心に考えて作られた通信教育が多いため、このような傾向はさらに強くなります。
通信教育は、人見知りをしてしまうお子さんにとっておすすめの学習方法だといえるでしょう。
外に行く必要がない
通信教育は家に教材が届き、それを基に学習していくものです。
そのため外に行く必要がありません。
「下にもう1人子どもがいるので、その子を連れて塾に通わせるのは大変」というご家庭であっても、通信教育ならば気にする必要がありません。
また現在は新型コロナウイルス(COVID-19)が猛威をふるっています。
「どれくらい気を付けるか」は人によって異なりますが、感染のリスクを下げることができるという効果もあります。
通信教育の2つのデメリット
通信教育のデメリットについても見ていきましょう。
- 競争心は育ちにくい
- 保護者の時間的負担や手間は増える
競争心は育ちにくい
「自分のペースで学習していけること」は通信教育のメリットです。
同時に「ほかの子との競争心は育ちにくい」というデメリットがあります。
1~3歳くらいのときならばこれもあまり問題にはなりません。
しかし
- 将来的に受験のことも意識して勉強させたい
- 幼児教育で使った通信教育を、そのままスライド式に年齢が上がっても取り組み続けさせるつもりだ
という場合は、この点についても考えておかなければなりません。
保護者の時間的負担や手間は増える
上では、「通信教育は外に行く必要がない」としました。
また、人見知りの子でも安心であるとしました。
ただ、幼児期の通信教育の場合、保護者が先生役を務めるのが前提となるため、保護者の時間的負担や手間は増える可能性が高いと考えてください。
- 子どもの教育ももちろんだが、1週間に1時間でもいいから子どもから解放される時間が欲しかった
- 大人だけの時間を過ごしたかった
という理由で、幼児教育として塾や家庭教師を選んだ……。
というご家庭も、少なからず存在します。
通信教育の場合はこのようなメリットはありません。
まとめ
通信教育にはメリットもデメリットもあります。
塾や家庭教師と比べて
- 自分の子どもにはどんな教育が合っているか
- 保護者の負担を軽減できるのはどの方法か
を考えてご家庭に合った通信教育を選択してください。