日本でも共働きが当たり前の風潮になり、男性の育児休暇に関する意識も高まりつつあります。
とはいえ、男性の育児参加時間は女性の2割程度となっており、欧米諸国の5割と比較すると、大幅に少ない状況です。
最近では男性の育児参加率を上げるため、育児休暇制度の仕組みが変わり男性も取得しやすい仕組みに改変されつつあります。
今回記事では
男性が育児休暇を取得する場合の仕組みや取得率、メリットをご紹介いたします。
パパも育児休暇をとれるなら、パパと一緒の時間も作りたいな~~
育児休暇制度とは
育児休業制度とは、原則子どもが1歳になるまで本人からの申し出により休業することが出来る制度です。
原則1歳までとなっていますが、保育園の空きがない場合は最長2歳まで、パパとママの両方が育児休暇を取得する場合は1歳2か月までの取得が可能となっています。(注:令和2年11月現在)
育児休暇の取得率って?男性、女性の取得率はは?
育児休暇の取得率ってほかの家族はどれくらい取得しているのかきになりますよね。
女性は場合によるけど、ほとんど取得していると思うけど旦那も取得させた方がよいのか、世間の目もあるし悩みところですね。
- 復帰後の仕事の事
- まわりの目が気になる
- 自分がいない事でまわりに迷惑がかかる
しかし、育児休暇はどなたでも取得して良い権利です。
そんなことを考えるとなかなか気持ちがすすまないですよね。
しかも、女性の育児休暇の取得率82.8%に対して男性の取得率は6.2%と女性よりもあっとう的に男性の取得率が低いのが現状です。
※2018年の数字
奥様の事を考えたり、夫婦で育児や共働きをするのであれば男性も積極的に育児休暇を取得したいものです。
育児休暇を取るにはどうしたらいい?
育児休暇を取りたい場合は、会社に申請する必要があります。
育児休暇申請書等があるはずですので、まずは上司へ報告し、担当者へ連絡をいれましょう。
以前はママだけで、産後休暇後から子どもの1歳の誕生日までしか認められていなかった育児休暇制度ですが、パパママ育児休暇制度が整い、状況に合わせていろいろなパターンで取得することが出来るようになりました。
取得するパターンとしては
- ママの産後休暇中からパパが育児休暇を取る場合
- パパとママの期間を合わせ長期間に取る場合
- パパとママと交代で取る場合
- ママの育休後にパパが短期間取る場合
などが挙げられるでしょう。
では、それぞれのパターンごとについてご説明していきます。
男性の育児休暇が取る場合の3つのパターンとは
近年、育児休暇は柔軟な取り方が出来るようになってきました。特にパパママが育児休暇を取る場合の特例制度など、柔軟な取り方が出来るようになっています。
それでは、どのようなパターンがあるのか代表的な形を見てきましょう。
ママの産後休暇中からパパが育児休暇を取る場合
ママの産後休暇中にパパが育児休暇を取るパターンです。
このパターンの最大の特徴はパパが2回に分けて育児休暇を取ることが出来る点です。
パパとママの期間を合わせ長期間に取る場合
パパとママが同期時になるべく長期間とる育児休暇のパターンです。
一人当たりの最大の休業期間は1年ですが、2人の育児休暇開始時期をずらす事で、2人合わせて1年2か月の休業取得が可能になります。
パパとママと交代で取る場合
ママの育児休暇終了後にパパが代わりに育児休暇を取るパターンです。
パパとママ合わせて1年2か月育児休業を取ることが出来ます。
ママの育休取得後に間を空け、子の1歳誕生日前にパパが短期間取る場合
ママとパパが期間を空けて、バラバラに育児休暇を取るパターンです。
ママとパパの育児休暇期間の間が空いていても、育児休暇を取得する事が出来ます。
以上、パパママ育休プラス特例を含め、男性の育児休暇のパターンを見て参りました。
パパママ育休の特例を受けるポイントとは?
男性の育児休暇のパターンについてご紹介して参りましたが、上記はパパとママが共に育児休暇を取得する「パパママ育休プラス」という特例制度であり、この制度を使うにはいくつかの条件があります。
- 配偶者が子の1歳の誕生日までに育児休暇を取得していること
- 本人が育児休暇を開始予定日が子供の1歳の誕生日より前であること
- 本人の育児休暇の開始予定日は配偶者がしている育児休業の初日以降であること
(引用:厚生労働省HPリーフレット「両親で育児休業を取得しよう」網掛部分)
これらをふまえて育児休暇を取得を検討してください。
男性が育児休暇と取った場合のメリット
育児休暇制度の概要や男性が育児休暇を取った場合のパターンについて、ご紹介して参りました。
つづいては、男性が育児休暇を取るとどのようなメリットがあるのかをご紹介して参ります。
ママの産後回復につながる
ママは出産という大仕事を終えて、休む間もなく育児へと突入します。
本来産後1か月というのは、産褥期(さんじょくき)と呼ばれママは体をゆっくりと休めたいところです。
ところが赤ちゃんの世話に追われて、休むのも間々ならないのが現状です。
里帰りなどでママが産後に体を休める事が出来ない場合、パパが育児休暇を取り赤ちゃんのお世話をすることで、ママの産後の体の回復につながります。
パパママ両方が育休取得で休業期間を2か月延長できる
育児休暇はパパかママの片方が取るよりも、パパとママの両方が取ることで最大で1年2か月育児休暇を取得する事が出来ます。
片方ずつ取ったり、少し時期をずらして長期間パパとママが同時に取得したり、パパが2回に分けて取るなど、状況に合わせて柔軟に取ることが出来るメリットがあります。
育児休業開始時期をずらせば、お互い給付金を高い率で取得できる
育児休業給付金は、休業中で給与が出ない代わりに、ハローワークを通じて支給される給付金です。
育児休業給付金が支払われる条件は、育児休業前の2年間の間に賃金支払日11日以上の日が12か月以上ある方が支給されます。
給付金の率は二段階となっています。
育児休業開始から6カ月は休業開始賃金日額(※)×67%で、それ以降は50%となります。
ですので
例えばママが1年育児休暇を取るより、ママとパパで6か月ずつ、交代で育児休業を取ると、パパママ合わせて1年の育児休業を取りながら、67%の率で育児休業給付金を受給できることになります。
(※ 休業開始賃金日額=休業開始前6カ月の賃金総額÷180)
共働き生活の基盤が早くから作りやすくなる
育児休暇は育児に専念するために取得できる休暇です。
しかし、仕事から離れている期間が長くなればなるほど、復帰後の職場に慣れるのは大変です。
男性の育児休暇取得率は低い傾向が続いていますが、男性が積極的に育児休暇を取得する事で、ママの職場復帰が早くなります。
仕事と育児とお互い協力し合いながら生活する基盤が、早い段階で作りやすくなります。
まとめ
今回は、男性の育児休暇制度の仕組みやメリットについて、ご紹介して参りました。
ママ一人で取るよりも、パパとママと両方で取得する事で、パパとママが力を合わせて育児に参加する時間が増えたり、育児休業期間を長く取れるなど、さまざまなメリットがあることが分かりました。
わが国での男性の育児休暇取率は、まだまだ低いままです。
制度のメリットをもっと知ってもらい男性の育児休暇率を増やして行きましょう。
育児休暇中の得する税金の話も知っておかなきゃなりませんね。